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目の前にミミズのようなものが写ったら

病気・疾患について


 私たちが青空を見たり、白い壁を見たとき、ミミズのようなものが動いて見えることがあります。
これを飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。
これは眼球の中に入っている硝子体(しょうしたい)というゲル状の物質のはたらきが、眼球の壁にある網膜に映って見える症状です。

 眼球は直径約23~24mmくらいのちょうど卓球のボール程度の大きさです。
その眼球の中はゲル状で透明な液体である硝子体で大部分を占められています。
眼球の壁には光、形、色などを敏感に感じとる網膜があります。
硝子体は年齢とともに、液化といって成分や形がゆっくりと変わっていきます。
年齢以外に、近視が強い人や眼底の病気により液化が早く進みます。

 しかし私たちが目の前に飛んで見える影の多くは、硝子体の液化の影響もありますが、硝子体の動きが見えているだけで、病気ではありません。
また視力に影響するものでもなく無害です。
これを生理的飛蚊症といいます。
しかしまれに網膜剥離(はくり)や眼底出血、ブドウ膜炎などの病気が原因で出る場合もあります。
特に網膜剥離は神経細胞の集まった網膜に裂孔と呼ばれる穴が空き、次に網膜がはがれてきて、日ごとに視野が欠けて、放置しておくと失明にいたる病気です。この網膜に裂孔(穴)が生じたとき、飛蚊症の数が急に増えたり、濃くなったり、また光が走ったりなどの症状が出てきます。

 このように飛蚊症が急に強くなったりしたときは要注意です。
網膜剥離は初期なら手術ではなくレーザーで治療でき視力も維持できますが、進行した状態で発見された場合は手術が必要になり、視力への影響も少なからず出る場合があります。
飛蚊症はいつも気にしている必要はありませんが、”急に増えたとき”や”いつもと違う”と思ったときは、眼底検査を受けましょう。

(網膜剥離)


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